
投資信託を選ぶときは、利回りや人気ランキングだけで判断しないことが大切です。
投資信託は、ひとつの商品を通じて、複数の株式や債券などに分散投資できる仕組みです。少額から始めやすく、積立投資にも使いやすいため、資産形成の手段として選ばれることが多い商品です。
ただし、投資信託といっても、中身は商品ごとに大きく異なります。日本株に投資するもの、米国株に投資するもの、全世界株式に投資するもの、債券を含むものなど、投資対象によって値動きや考え方は変わります。
長期で資産形成を考えるなら、目先の成績だけではなく、投資対象、手数料、純資産総額、分配金の方針などを確認しておく必要があります。
投資信託は「何に投資しているか」を見る
投資信託を選ぶときに、まず確認したいのは「何に投資している商品なのか」です。
同じ投資信託でも、日本株に投資する商品と、米国株に投資する商品では、値動きの理由が変わります。全世界株式に投資する商品であれば、ひとつの国だけではなく、世界中の株式に分散して投資する考え方になります。
また、株式だけでなく債券を含む商品もあります。債券を含む投資信託は、株式中心の商品より値動きが抑えられやすい場合があります。その一方で、大きな成長を狙う商品とは性質が異なります。
投資信託の名前だけを見ると、なんとなく良さそうに見えることがあります。「成長」「安定」「バランス」といった言葉が入っていても、実際にどの資産に投資しているのかは確認しなければわかりません。
大切なのは、自分がどの資産にお金を置くのかを理解してから選ぶことです。日本株なのか、米国株なのか、全世界株式なのか、債券を含むのかによって、将来の値動きやリスクの感じ方は変わります。
投資対象によって値動きの理由は変わる
投資信託は、投資対象によって値動きの理由が変わります。
日本株に投資する商品であれば、日本企業の業績、日本経済、為替、国内の金利などが影響しやすくなります。米国株に投資する商品であれば、米国企業の業績、米国の金利、ドル円の動き、米国市場全体の強さなどが関係してきます。
全世界株式に投資する商品は、世界全体に分散して投資する考え方です。ただし、全世界という名前であっても、実際には米国株の比率が大きい商品もあります。そのため、国別の比率も確認しておくと、より中身を理解しやすくなります。
債券を含む商品は、株式だけの商品とは違う値動きをすることがあります。大きく増やすことだけを目的にするより、値動きの大きさを抑えたい人に合う場合があります。
投資信託は、上がっているから買うものではなく、自分が理解できる中身の商品を選ぶものです。値下がりしたときに「なぜ下がっているのか」を考えられるかどうかも、長く続けるうえでは重要になります。
投資信託の中身を確認したい場合は、証券会社の検索画面で投資対象や運用方針を見比べると整理しやすくなります。
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手数料は長期投資ほど重要になる
投資信託を選ぶときは、手数料も確認しておきたい項目です。
特に重要なのが、運用管理費用です。運用管理費用は、投資信託を持っている間にかかり続ける費用です。一度だけ支払う費用ではなく、保有期間中に継続して差し引かれるため、長期投資では影響が大きくなります。
たとえば、同じような指数に連動する投資信託でも、運用管理費用に差がある場合があります。短期間では小さな違いに見えても、10年、20年と持ち続ける場合には、将来の資産額に影響する可能性があります。
もちろん、手数料が低ければ必ず良い商品というわけではありません。投資対象、運用方針、純資産総額なども合わせて見る必要があります。
ただし、似たような内容の商品を比較する場合は、手数料の差は見逃せません。特に、同じ指数に連動するインデックス型の投資信託であれば、手数料は判断材料のひとつになります。
購入時手数料がかかるかどうかも確認しておきたいところです。最近は購入時手数料がかからない商品もありますが、すべての商品が同じ条件ではありません。
長期で資産形成をするなら、増える可能性だけを見るのではなく、かかる費用も含めて考えることが大切です。
純資産総額は運用規模を見るための目安になる
投資信託を選ぶときは、純資産総額も確認しておきたい項目です。
純資産総額とは、その投資信託に集まっているお金の規模を示すものです。多くの投資家から資金が集まっている商品は、一定の運用規模があると考えられます。
一方で、純資産総額が小さすぎる商品は、将来的に運用が続きにくくなる場合があります。投資信託は、状況によっては繰上償還といって、予定より早く運用が終了することもあります。
もちろん、純資産総額が大きければ必ず良い商品というわけではありません。大きな資金が集まっていても、自分の目的に合わない商品であれば選ぶ理由にはなりません。
ただし、長期で保有する商品を選ぶ場合は、運用が安定して続けられる規模があるかどうかを確認しておくことは大切です。
特に、同じような投資対象の商品で迷った場合は、手数料だけでなく、純資産総額も合わせて見ると判断しやすくなります。
投資信託は、買って終わりではありません。長く保有していく商品だからこそ、運用規模が極端に小さい商品を選ぶ場合は慎重に確認しておきたいところです。
分配金の方針も確認しておく
投資信託を選ぶときは、分配金の方針も確認しておきたいポイントです。
分配金とは、投資信託から投資家に支払われるお金のことです。毎月分配型の商品は、定期的にお金を受け取れるため、一見すると魅力的に見えることがあります。
しかし、長期の資産形成を目的にする場合は、分配金を受け取ることが必ず有利とは限りません。
分配金の中には、運用で得た利益だけではなく、元本の一部を取り崩す形で支払われるものもあります。その場合、分配金を受け取っていても、投資信託そのものの基準価額が下がっていることがあります。
長期で資産を育てたい場合は、分配金を受け取るよりも、運用益を再投資していく商品の方が考え方に合いやすい場合があります。再投資によって、運用資産を大きくしながら、時間をかけて資産形成を進める考え方です。
もちろん、分配金を受け取りたい目的がある人もいます。退職後の生活費の一部として使いたい場合などは、分配金を重視する考え方もあります。
ただし、現役世代が将来の資産形成を目的に投資信託を選ぶ場合は、分配金の多さだけで判断しないことが大切です。
手数料や純資産総額、分配金の方針は、証券会社の投資信託ページで確認できます。複数の商品を見比べながら、条件の違いを確認しておくと選びやすくなります。
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インデックス型とアクティブ型の違いを理解する
投資信託には、大きく分けてインデックス型とアクティブ型があります。
インデックス型は、日経平均株価、TOPIX、S&P500、全世界株式指数など、特定の指数に連動することを目指す商品です。値動きの理由が比較的わかりやすく、手数料が低い商品も多い傾向があります。
アクティブ型は、運用担当者が投資先を選び、指数を上回る成績を目指す商品です。うまく運用されれば指数を上回る可能性もありますが、手数料が高めになりやすく、必ず良い成績になるとは限りません。
初心者が長期の資産形成を考える場合は、まずインデックス型を中心に確認する方が、商品内容を理解しやすいです。
アクティブ型を選ぶ場合は、過去の成績だけでなく、運用方針、手数料、投資対象を確認する必要があります。過去に成績が良かったとしても、将来も同じ結果になるとは限らないからです。
投資信託は、人気があるから選ぶものではありません。自分が理解できて、長く保有できる商品を選ぶことが大切です。
過去の成績だけで判断しない
投資信託を選ぶときに、過去の成績を見る人は多いです。
過去の成績は参考になります。ただし、それだけで投資信託を選ぶのは注意が必要です。過去に大きく上がった商品が、これからも同じように上がるとは限りません。
直近の成績が良い商品は、その時期にたまたま強かった地域や業種に投資していた可能性もあります。
たとえば、米国株が強い時期には、米国株に投資する商品がよく見えます。特定の業種が強い時期には、その業種に集中している商品が目立つこともあります。
しかし、長期の資産形成では、短期的に強い商品を当て続けることよりも、続けやすい投資方針を持つことの方が重要です。
過去の成績を見る場合は、数字だけではなく、なぜその成績になったのかを考える必要があります。どの地域に投資していたのか、どの資産が上がったのか、どのような市場環境だったのかを合わせて確認したいところです。
投資信託は、過去の成績だけではなく、投資対象、手数料、純資産総額、運用方針をまとめて見て判断することが大切です。
積立投資では続けやすさも大切になる
投資信託は、一括で購入するだけでなく、毎月一定額を積み立てる形でも購入できます。
積立投資は、買うタイミングを一度に決めなくてよい点が特徴です。相場が高いときも安いときも、決まった金額で買い続けるため、購入時期を分散しやすくなります。
長期で資産形成を考えるなら、積立を続けやすい金額に設定することが大切です。無理に大きな金額を積み立てようとすると、生活費に影響が出たり、相場が下がったときに不安になったりすることがあります。
投資信託は、短期間で結果を出すための商品ではなく、時間をかけて資産を育てるための商品として考えたいところです。
毎月の積立額は、収入や支出、生活防衛資金を考えたうえで、無理のない範囲にする必要があります。
また、積立設定をするときは、どの商品にいくら積み立てるのかを確認しておきましょう。なんとなく選ぶのではなく、投資対象や手数料を確認したうえで設定することが大切です。
証券会社の画面で比較しながら確認する
投資信託は、証券会社の画面で条件を確認できます。
投資対象、手数料、純資産総額、分配金の方針、過去の成績などを見ながら、商品ごとの違いを比較できます。
松井証券では、投資信託の基本情報を確認しながら、商品を探すことができます。投資対象や手数料など、基本的な項目を落ち着いて確認したい場合に使いやすいです。
楽天証券では、投資信託の検索や比較、積立設定などを確認できます。複数の商品を見比べながら、自分に合う投資信託を探したい場合に使いやすいです。
どちらか一方だけを見るのではなく、同じような商品を複数の画面で確認してみると、投資信託の見方に慣れていきます。
最初から完璧に理解する必要はありません。まずは、投資対象、手数料、純資産総額、分配金の方針を確認するだけでも、商品選びの考え方は整理しやすくなります。
投資信託の積立設定や商品比較を進める場合は、実際の証券会社の画面で条件を確認しておくと、選び方がより具体的になります。
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まとめ:投資信託は表面上の数字だけで判断しない
投資信託を選ぶときは、利回りやランキングだけで判断しないことが大切です。
まず、その投資信託が何に投資しているのかを確認します。日本株なのか、米国株なのか、全世界株式なのか、債券を含むのかによって、値動きや考え方は変わります。
次に、手数料を確認します。特に運用管理費用は、長期で持つ場合に影響が大きくなります。小さな差でも、長い期間では資産形成に影響する可能性があります。
また、純資産総額も確認しておきたい項目です。純資産総額は、その投資信託に集まっているお金の規模を示します。規模が小さすぎる商品は、将来的に運用が続きにくくなる場合もあります。
さらに、分配金の方針も見ておく必要があります。毎月分配型の商品は、一見するとお金を受け取れているように見えますが、長期的な資産形成では再投資型の方が考え方に合いやすい場合もあります。
投資信託は、短期的に大きく増やすことだけを目的にする商品ではありません。自分が理解できる商品を選び、無理のない金額で続けながら、時間をかけて資産形成を進めていくことが大切です。
表面上の数字だけで判断せず、投資対象、手数料、純資産総額、運用方針を合わせて確認する。この基本を押さえておくことで、投資信託を選ぶときの判断がしやすくなります。